乳幼児のお肌のトラブル
乳幼児は大人に比べて身長が低いですが、それが「相対的にお肌の面積が広い」という特徴をもたらしています。その結果非常に乾燥しやすい、夏は汗をかいて脱水になりやすいという特徴があります。「少しカサカサしているだけ」「赤ちゃんだからそのうち治るだろう」と思われがちですが、皮膚の乾燥はアトピー性皮膚炎の初期段階の可能性があることを知っておくことが大切です。乾燥した皮膚ではバリア機能が低下し、外からの刺激やアレルゲンが侵入しやすくなります。この状態が続くことで、湿疹やかゆみを繰り返すアトピー性皮膚炎へと進展することがあります。
アトピー性皮膚炎というと、「不治の病」という印象を持たれる方もいらっしゃるでしょう。しかし実際には、発症を防ぐ、悪化させないという「予防」の視点が非常に重要な疾患です。乳幼児期から適切なスキンケアを行い、皮膚のバリア機能を保つことで、アトピー性皮膚炎の発症リスクを下げられることが分かってきています。毎日の保湿は治療ではなく、健康な皮膚を守るための基本的な予防策といえます。
すでにアトピー性皮膚炎と診断された場合でも、適切な治療を継続することで症状を安定させることが可能です。ここで注意したいのが、症状が良くなったからといって、医師に指示された治療を自己判断で中断してはいけない点です。一時的に赤みやかゆみが治まっても、皮膚の炎症が完全に落ち着いていない段階で治療をやめてしまうと、再発を繰り返し、結果的に治療期間が長引くことがあります。
ステロイドの使用に不安を感じるご家族もいらっしゃると思います。正しく使えば副作用を最小限に抑えられます。また、ステロイド以外の治療薬も発展しています。予防や治療に関連したご不安や疑問に対し、当院で丁寧にご説明しますので遠慮なくご相談下さい。お子さんの健やかな成長をお手伝いします。
