お子さんがゼイゼイしていたら

前回は喘息のしくみについてご説明しました。今回はお子さんが夜にゼイゼイした苦しそうな呼吸をしている時の対処法についてお話しします。こどもは日中は元気でも、夜中に具合が悪くなることが多いです。その理由は様々ですが、下記のようなものがあります。

  • 自律神経: 寝ている間は「副交感神経」というからだを休ませる神経が活動し、空気の通り道である気管支が広がりづらい
  • 横になっている: 寝ていることで鼻水、痰がのどから肺に流れ込みやすい。重力や頚の曲がり具合によりのどが狭くなりやすい

咳がひどい、苦しそう、という症状を目撃した場合にはまず初めに、落ち着きましょう。次に、下記の項目を確認してください。どれか一つでも当てはまればすぐに受診をお勧めします。

  • きちんと呼吸できない
  • 顔色や唇の色が紫色
  • 意識がない、呼びかけに反応しない
  • 声が出せない
  • 咳が始まる直前に何か食べていた

その他の症状の場合は、「東京版受診相談ガイド」をご参照ください。

すでに診断されているお子さんの場合は、かかりつけ医からあらかじめ指示されている対処法を行ってください。それでも改善が見られない場合には速やかな受診を検討しましょう。すぐに受診しない(できない)場合でも、必ず翌日にはかかりつけ医を受診し、夜間に具合が悪かったことを先生に伝えてください。具合が悪くならないように予防することが大事です。

喘息は、適切な治療と日頃の管理でコントロールが可能な病気です。ご家庭での不安を少しでも軽くできるよう、気になることがあれば当院にお気軽にご相談ください。